Halloween♥Code (event)/Commus

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Opening[edit]

It's almost Halloween

バラエティ番組の企画を任せられたみく、悠貴、
菜々。ハロウィンにちなんだ企画を考えていた3人は
志希から聞いたジャック・オー・ランタンのお話から
ヒントを得てお悩み相談室の企画をすることに。
3人による、一夜限りのキュートで甘いハロウィンが
幕を開けようとしていた――。

'

Yuuki

ハロウィン。
それは、こちらの世界とあちらの世界の境界が、
あいまいになる不思議な夜。

Miku

ハロウィン。
それは、揺らめくランタンの灯りが、
人々を魅了するお祭りの夜。

Nana

ハロウィン。
それは、自分の居場所を探す迷子が、
さ迷い歩く夜。

Yuuki

仮装で着飾り、心は裸に。
あべこべでおかしな、一夜限りの楽しい魔法……。
どうぞ心行くまで、お楽しみくださいませ。

事務所 廊下

Nana

プロデューサーさん……。
急にナナたちを呼び出すなんて、どうしたんでしょう。

Miku

時期的に、今度のハロウィンパーティーについてじゃない?
余興か何かの相談をしたいのかも。
それか、みんなをにゃっと驚かせる仮装とか !

Yuuki

わぁ……楽しみですねっ ! 仮装かぁ……。
せっかくだし、張り切ってみようかなっ。えへへっ♪

Miku

失礼しまーす。
Pチャン、お話を聞きに来た……
にゃああああ ! ?

Nana

どうしたんですか、みくちゃん?
部屋の中に何が……
うわー ! ああぁぁー ! 誰ですかあなたは ! ?

Yuuki

プロデューサーさんのデスクに、
マントを羽織ったカボチャ頭の人が座ってる……?

ハッピーハロウィン !

Yuuki

その声……プロデューサーさんですか?

Miku

もう、びっくりさせないでよー !
心臓が飛び出るかと思ったにゃ !

P

というわけで、そろそろハロウィンです。

Nana

あ、それ被ったまま続けるんですね。

3人にテレビ番組の企画書を手渡した……

Nana

ふむふむ……バラエティの特番ですか。
割り振られたテーマで出演者が自分で企画を考えて、
VTRも出演者が自分で撮ってくる……と。

Yuuki

それで、私たちが撮ってくるVTRのお題が
ハロウィンパーティーなんですね。
あっ、ハロウィンパーティーってことは……。

P

事務所のハロウィンパーティーを撮影してください。

Miku

そうなると、VTRに使う企画が
そのままパーティーの余興にもなるかもしれないね。
番組もパーティーも盛り上げられて、一石二鳥にゃ !

お願いできますか?

Miku

もっちろん !
Pチャン、みくたちに任せて !
ね、ふたりとも !

Nana
Yuuki

はい !
はいっ !

Miku

と、いうわけで、さっそく企画を考えるにゃ。
ふたりは、何かアイディアある?

Nana

そうですね。
ナナはやっぱり、ハロウィンにちなんだ企画がいいと思います。

Yuuki

あのっ、そもそもハロウィンってどういうイベントなんでしょう。
私、よく知らなくって。

Yuuki

たとえば……ハロウィンのときには
どうしてカボチャを飾るんでしょうか?

Miku

さっきPチャンがかぶってたアレね。
アレを飾る理由は……ナナチャン、知ってる?

Nana

ナナですかっ ! ?
えーっと……あの提灯みたいになったカボチャは
確か、あ、ジャ、ジャ……ジャなんとか……。

Shiki

ジャック・オー・ランタン !
ジャックのランタンって意味だよ~。

Nana

志希ちゃん !
いつからそこにいたんですか?

Shiki

ずっとだよー。
ここでゴロゴロしてたら~。
いつの間にか~、寝ちゃってた~。

Shiki

それで、
なーんでみんなは迷子のジャックくんの話をしてるの?

Yuuki

迷子のジャックさん……?
その人が、あのカボチャのランタンを作ったんですか?

Shiki

そうだよー。
今は魔除けの意味で飾ってるんだけど、
元々のジャックのお話はぜーんぜん違うの。

Shiki

むかーし昔、ジャックっていうワガママでずる賢い男がいました。
その男は、自分の命を取りに来た悪魔を何度もだましたの。
んで、最後には「地獄には連れていかない」って約束させちゃった。

Miku

悪魔まで手玉にとっちゃうなんて。
ジャックって、すごいんだね。

Shiki

それでね、問題なのは死んじゃったあとっ。
ジャックは悪い子だから、天国に行けないじゃない?
でも、さっきの約束のせいで地獄にも行けないじゃない?

Shiki

かくして、どこにも行けなくなったジャックくんは、
道端に落ちていたカボチャでランタンを作り、
世界中をさまよい歩くことになったのでした~。めでたしめでたし。

Yuuki

め、めでたくないですっ !
どこにも居場所がないなんて、可哀想ですよっ。

Nana

迷い続けるのは、辛いですよね。

Shiki

ふたりは優しいにゃ~。
それじゃ、あたしはこれで~。
ふんふんふーん♪

Yuuki

あ ! お話ありがとうございましたっ。
……志希さん、行っちゃいましたね。

Nana

どこに行くのかは分かりませんけど……。
志希ちゃんの場合、迷子とはちょっと違いますね。

Miku

迷子のジャック……。迷う……。
何かに……迷うっ ! は ! これにゃあ !

Nana

どうしたんですか、みくちゃん?

Miku

あのね、きっとアイドルのみんなも
何か迷ってたり、悩んでることがあると思うの !
それを解決してあげるっていうのはどう?

Yuuki

みんなの悩みを解決……。
つまり、お悩み相談ですねっ !

Miku

そうにゃ !
普段は言えないようなことでも、
パーティーのノリなら言えちゃうかもしれないでしょ?

Nana

お悩み相談なら、みんなの意外な一面が見られるかもしれませんね。
これはVTR的にもおいしいですっ !

Miku

うんうんっ ! そうと決まったら、
ふたりとも、さっそく企画を固めるにゃ !

Nana
Yuuki

はいっ !
はいっ !

Chapter 1[edit]

突撃 ! アイドルお悩み相談 !

アナタのお悩みトリックオアトリート !
アイドルたちのお悩みに『トリック』な辛口意見と
『トリート』な甘口意見という両極端な立場から
アドバイスをするという企画に挑む3人。
リハーサルではPのお悩みをズバッと解決 ! 昼食の
場所に悩んでいたPが導き出した答えとは――?

'

ハロウィンパーティーの一週間前

Yuuki
Nana
Miku

できたーっ !
できたーっ !
できたーっ !

Nana

ついにできあがりましたね、
トリックとトリートのプラカード !
ナナたち3人の力を合わせた努力の結晶 !

Miku

ふっふっふ。見事な出来栄えにゃ !
持ってるだけで、どんなお悩みでも解決できる気がしてくるよ !

Yuuki

おふたりとも、バッチリですっ !
これならきっと、会場でもVTRでも見栄えがすると思いますっ。

Miku

それなら、はっちゃけた衣装を諦めた甲斐があったにゃ !

Nana

今回の場合、メインは相談者とこのプラカード。
ナナたちが目立つわけにはいきませんからね。

Yuuki

……そう、ですよね。
お仕事でもあるんですもんねっ。

Yuuki

ただでさえ、ずっとVTRに出てるんですから……
これくらいがちょうどいいですよねっ。

Nana

その通りです !
大事なのはバランスですから !

Miku

ううう……話してたら、
試しに誰かの悩みを聞いてみたくて、ウズウズしてきたにゃ !

Nana

リハーサルですか。
いいですね !
悠貴ちゃんも、いいですか?

Yuuki

はい、もちろんです !
あっ、でも、相談してくれる人がいませんっ。

Miku

あ、そうだったにゃ !
う~ん……。
よしっ、かくなるうえはっ !

ハロウィンパーティーのリハーサルをしたいと、
みくたちに呼び出された……

Miku
Yuuki
Nana

どうぞーっ。
どうぞーっ。
どうぞーっ。

Yuuki

悠貴と !

Nana

ナナと !

Miku

みくの !

Miku
Yuuki
Nana

アナタのお悩みトリックオアトリート~ !

! ?

Yuuki

さぁ、はじまりましたっ !
お悩み中のアイドルに、両極端な立場から
アドバイスをするというこのコーナー !

Yuuki

司会をつとめますのは私、乙倉悠貴です !
そしてアドバイザーは……。

Miku

乙女心をタフネスハートにビルドアップ !
アドバイス界のワイルドキャット、
辛口意見『トリック』担当の前川みくにゃ !

Nana

悩める乙女の相談に、優しくそっとアドバイス。
ウサミン星のご意見番、
甘口意見『トリート』担当の安部菜々ですっ。キャハッ☆

Yuuki

ルールは簡単っ。
相談者のみなさんは、トリックとトリート、
どちらの意見が参考になったかをジャッジするだけです !

Yuuki

プロデューサーさんっ !
何かお悩みはないですか?

リハーサルを成功させなければ……

しいて言えば……

Miku
Yuuki
Nana

しいて言えば ! ?
しいて言えば ! ?
しいて言えば ! ?

P

今日の昼食をどこで食べようか迷ってます。

Yuuki

その気持ち、私も分かりますっ !
どのお店も美味しそうで、すぐ目移りしちゃって !

Yuuki

菜々さん、みくさんっ。
このお悩みにご意見お願いしますっ !

Miku

まずは、みくの意見からいくにゃ !
ズバリ『今までいったことのないお店にいく』 !

Miku

初めてのお店にいくと、色んな発見があるにゃ !
食べるものだけじゃなくて、インテリアとかお客さんの層とか。
その体験が、お仕事のアイディアを生むかもしれないにゃ !

Yuuki

栄養も知識も吸収する……。
ただランチをするだけじゃないってことですね !

Nana

みくちゃんの考え、確かに大事です。
でもナナは、息抜きをする時間も同じくらい大事だと思うんです。

Nana

身構えず、落ち着いた空気の中で食事をとる……。
その安心感は、心のゆとりを生んでくれるはずです。

Nana

なので、ナナの意見は『いきつけのお店に行く』ですっ !

Yuuki

確かに、通いなれたお店って落ち着きますよねっ。
うーん、どっちの意見も甲乙つけがたいですっ。

Yuuki

それでは、プロデューサーさんっ。
どちらの意見がより参考になったか教えてくださいっ。
アナタのお悩みっ !

Miku
Nana

トリックオアトリート !

トリック !

Miku

やったにゃーっ !
その選択は、きっとPチャンを強くするにゃ !

トリート !

Nana

やりましたーっ !
みなさんご一緒に、せーのっ。
ウーサミン !

Yuuki

……というのが、企画の流れですっ !
プロデューサーさん、どうでしたか?

ノリがいいですね

Nana

パーティーですからっ。
その場のノリを大事にしようと思いまして。

Miku

ねぇ、Pチャン !
見ていて気付いたことを教えて欲しいにゃ !

3人と企画の改善点について話し合った……

Miku

プラカードもできたし、リハーサルもした。これで完璧にゃ !
ふたりとも、パーティーも番組も絶対に成功させようねっ !
えいえい、おーっ !

Yuuki
Nana

おーっ !
おーっ !

Chapter 2[edit]

赤ずきんちゃんの悩みごと

最初の相談者であるかな子の悩みは、カップケーキ屋
に行くべきか行かないべきか。トレーナーに釘を
刺されているのもあり、悩んでいるようだ。心を
鬼にして『行かない』と言うみくと、加減を守れば
『行っていい』と言う菜々。かな子の結論は――?

'

ハロウィンパーティー当日

Yuuki

わぁ~ ! 会場の飾りつけ、バッチリですねっ !
アイドルのみなさんの仮装も可愛いっ…… !

Yuuki

それじゃ、菜々さん、みくさん。行きましょうか !
ハロウィン限定、一夜限りのお悩み相談っ !
アナタのお悩みっ !

Nana
Miku

トリックオアトリート !
トリックオアトリート !

Yuuki

悩んでいる人はいませんかー。
あっ、あそこにいるのは……。

Miku

かな子チャンにゃ。
ハッピーハロウィーン !

Kanako

悠貴ちゃん、菜々ちゃん、みくちゃんっ。
ハッピーハロウィン !
はい、お菓子をどうぞっ。

Nana

いつもありがとうございます、かな子ちゃん。
わぁ、パンプキンタルトですね。
とってもおいしそうですっ !

Kanako

うふふ、そんなに褒めても、お菓子しかでないよ~?
パンプキンクッキーにパンプキンパイ、
それから……。

Miku

か、かな子チャン !
そんなに出されても食べきれないにゃっ。

Yuuki

そうだっ。
かな子さん、最近悩んでることはないですかっ?

Kanako

うーん、何かあるかなぁ……。
悩みごと悩みごと……。
あ、そういえば。

Yuuki

あるんですかっ?

Kanako

うん。
実は、悩んでることがあるの。
相談に乗ってもらってもいいかな?

Nana
Miku

待ってました !
待ってました !

Yuuki

アナタのお悩みトリックオアトリート !
記念すべき最初の相談者は、三村かな子さんですっ !
それでは、かな子さん。お悩みをどうぞっ。

Kanako

えっとね……。
ちょっと前のことなんだけど、
私の家の近くにカップケーキの専門店が出来たの。

Kanako

どんな味なのか気になるし、
お店の雰囲気も可愛いし、
買いに行きたいなぁって思ってるんだけど……。

Yuuki

買いに行けない理由があるんですか?

Kanako

うん。
実は、トレーナーさんに、
甘いものを気を付けるように言われちゃって。

Kanako

理由は分かってるの。
今日のパーティーで配るお菓子の練習で、
このところ毎日お菓子を作ってたから……。

Miku

あ、そういえば、2週間くらい前から
かな子チャンの手作りお菓子がいつも事務所にあったにゃ。

Nana

ケーキにマフィンにモンブラン……。
ふふ~どれも美味しかったですねぇ。

Kanako

それで、せっかく作ったから
トレーナーさんにもおすそ分けしてたの。
そうしたら……。

Kanako

……三村。加減というものを知ってるか?
って言われちゃって~。

Yuuki

釘を刺されてしまった、というわけですね。

Kanako

私も分かってたんだよっ?
新作お菓子の試行錯誤と
カップケーキ屋さん通いは両立させちゃダメだって !

Kanako

だから、ハロウィンが終わったら行こうって思ってたんだけど……。
このタイミングで行ったら、怒られちゃうかなぁ?
どうしたらいいと思う?

Miku

……かな子チャンのお悩み、よ~く分かったにゃ。
悠貴チャン、ここはみくが先に意見を言わせてもらうね。

Yuuki

はいっ、お願いします !

Miku

かな子チャンに必要なもの……それはハングリー精神にゃ !
食べたいものを食べず、誘惑に耐える鋼の心 !

Miku

みくは心を鬼にして、
カップケーキ屋さんに『行かない』ことを勧めるにゃ !

Kanako

ううっ、本当に辛口だね……。
でも、みくちゃんの言うとおりかも。

Yuuki

待ってください、かな子さんっ。
結論を出すのは、まだ早いです。
菜々さんの意見も聞いてみましょう !

Nana

かな子ちゃん。
トレーナーさんは、加減をしなさいと言ってるだけです。
カップケーキ屋さんに行くなとは言ってません。

Nana

無理に自分を抑え込むと、心にも体にも良くないです。
我慢せず、気後れもしない適度な頻度を維持すれば、
それは加減ができているということになります。

Nana

なので……ナナは『行っても大丈夫』だと思いますっ !

Kanako

そうなのかなぁ……。
うーん、どっちの言うことも合ってる気がするよ~。

Yuuki

ううっ、確かに悩みますね……。
これは難しいですけど……どうかご決断をお願いしますっ !
アナタのお悩みっ !

Nana
Miku

トリックオアトリート !
トリックオアトリート !

Kanako

えーと、えーと……。
……トリートでお願いしますっ !

Nana

やりましたっ !
さぁ、かな子ちゃんもご一緒にっ !
勝利の……ウーサミンっ☆

Kanako

ウ、ウーサミンっ☆

Yuuki

かな子さんの判断はトリートでしたーっ !
ご協力ありがとうございますっ。

Miku

しくしくしく、今の時代にスポ根は流行らないのかにゃ……。

Kanako

ごめんね、みくちゃん。
はい、お詫びのマカロン。

Miku

はぁ……ありがとうにゃ……。

Shiki

あ ! フンフンフン……。
あっちの方から、面白そうな匂いが漂ってくる~。
フフーン。ちょっと行ってみよっと♪

Chapter 3[edit]

オオカミさんは知りたがり

志希の悩みは、アイドルのみんなを実験的に観察――
匂いを嗅いだりハグしたり――したいが、
どうすれば嫌がられないかというもの。『相手の
許可を取る』ことを勧める菜々に対し、『実験したら
相手から3倍返し』されなければ割に合わないと
主張するみく。志希のお気に召したのは――?

'

ハロウィンパーティー会場

Miku

さぁ、気を取り直して次の相談者を探すにゃ !
次は絶~っ対、みくを選んでもらうんだからっ。

Nana

みくちゃん、気合十分ですねっ。
ナナも負けませんよ~。

Yuuki

パーティー、盛り上がってるなぁ。
みんな楽しそうだし、
衣装も可愛いし……。

Yuuki

はっ……ううんっ。
ダメだよ、私っ。
お仕事に集中しなくっちゃ。

Miku

んにゃああああ ! ?
志希チャン、そこ触るのはダメにゃーっ !

Yuuki

みくさんっ?

Shiki

みくちゃんってば、
柔らかくっていい匂い~♪
ハスハスハスハスっ。

Nana

ああっ、みくちゃんがハグとハスハスで大変なことに……。
あばばばナナはどうしたら……。

Miku

あわわわわオロオロしてないで助けてにゃ~ !

Yuuki

……と、いう訳でっ。
アナタのお悩みトリックオアトリート !
2人目の相談者は、一ノ瀬志希さんですっ !

Shiki

志希ちゃんでーす !
お仕事の邪魔したお詫びで相談にきました~。

Yuuki

私たちがこのコーナーを思いついたのは、
何を隠そう志希さんのおかげなんですっ。

Shiki

原因でーすっ。
にゃは~☆

Yuuki

それでは、お礼も兼ねて
しっかり相談を聞かせてもらいますっ。
志希さん、お悩みをどうぞっ !

Shiki

はいはーい。
みんなを実験的に観察したいんだけど、どうすればいいと思うー?

Nana

実験 ! ?

Miku

観察 ! ?

Yuuki

あの、志希さんっ。
もう少し詳しく伺ってもいいですか?

Shiki

んーっとね。
アイドルになってからしばらく経つんだけど、
アイドルの構造を解き明かすまでは至ってないんだよねー。

Yuuki

構造ですか……?

Shiki

そうそう !
それで、自分だけじゃ研究サンプルが足りないなーって思って
みんなを観察してたんだけど……。

Shiki

やっぱり、自然観察法だけだとつまんなくてー。
もっと特殊な状況だと
みんなはどんな反応するのか知りたいのー。

Yuuki

うーん、私には難しい言葉ばっかりです……。

Shiki

まー、分かりやすく言うと
みんなをクンカクンカしたり、ハグしたりしたいの。
嫌がられないで !

Miku

ついさっきまでしてたにゃ !
ん~……ナナチャン、これってお悩みって言えると思う?

Nana

ちょっと微妙なところですけど……。
本人が悩んでいるというのなら、否定することはできません。

Nana

それに……実はナナ、感動してるんです。
真剣にアイドルと向き合おうとする志希ちゃんのために、
ここは一肌脱ぎましょう !

Yuuki

お願いします、菜々さんっ。

Nana

志希ちゃん。物事には必ず順序というものがあります。
もし実験をしたいというのであれば、
相手の子をびっくりさせないように配慮しないといけません。

Nana

なので、ナナは『事前に相手の許可を取る』です !
これからも、アイドルの秘密を究明していきましょう !

Miku

甘いにゃ。
ナナチャンの意見はあまりにトリート !
事前申請してたら、相手の子だって身構えちゃうでしょ?

Miku

つまりっ、純粋なリアクションは期待できないのにゃ !

Nana

そっ、そんな……っ !

Miku

みくはね、こう思うの。
人間観察する人は、自分も観察される可能性を考えていないって !

Miku

だから、答えはひとつしかないにゃ !
『実験したら、3倍返しで実験される』 !
奇襲する分、3倍はリスクを背負ってくれなきゃ割に合わないにゃ !

Shiki

わーお、リスキー !
いいね、ソレ !
ソレにするーっ !

Yuuki

えっ?
あの、それじゃ……トリックということで大丈夫ですか?

Shiki

うん。トリック、トリック~。
他の人のサンプルになるのもキョーミ深いしー。
ってわけで、悠貴ちゃんにサンプルていきょーっ !

Yuuki

わわっ !
志希さんっ ! ?

Miku

悠貴チャン、3倍返しにゃ !
もっとハグするにゃ !

Yuuki

わ、わかりましたっ !
もっとギューっとしますねっ !
失礼しますっ !

Shiki

にゃは~☆
悠貴ちゃん情熱的~ !
よーし、それじゃ次は……クンカクンカっ !

Yuuki

し、志希さんっ ! ?
匂いを嗅ぐのは、まだちょっと、心の準備が……。

Shiki

んー?
……ハスハスハス。
悠貴ちゃん、なんか悩んでる匂いがするー。

Yuuki

えっ?

Miku

それ本当~?
志希チャン、それも実験なんじゃないの?
悠貴チャンの反応を見たいだけで。

Shiki

ホントホント !
志希ちゃんウソつかなーい。
ふたりも嗅いだら分かるよ、ホラホラっ。

Nana

いや、ナナたちには分かりませんよっ。
悠貴ちゃんも困ってますし……。

Yuuki

…………。

Nana

あ、悠貴ちゃん?

Yuuki

…………ません。

Miku

ん?
どうしたの、悠貴チャン。

Yuuki

私っ、あのっ、その……
悩んでませんからーっ !

Shiki

あーっ、逃げられちゃったー。

Miku

悠貴チャーン !
なんで逃げるにゃーっ !

Nana

と、とにかく追いかけましょう !
悠貴ちゃーん、待ってくださーいっ !

P

…………。

Chapter 4[edit]

夜のとばりにさまよって

志希のお悩み相談中、突然逃げ出してしまった悠貴を
探すみくと菜々。何か自分たちに言いづらい原因が
あるのではと記憶を辿るふたりは、悠貴がハロウィン
の仮装を楽しみにしていたことを思い出す。そこへ、
カボチャ頭の不審者と走っていく悠貴の姿が。後を
追おうとするも、菜々の足がつってしまい大ピンチ !

'

事務所 廊下

Miku

おーい、悠貴チャーン。
……完全に見失ったにゃ。

Miku

陸上部なだけあって、足が速いね。
ナナチャンもそう思うでしょ?
あ……ナナチャン?

Nana

ゼェ……準備運動、なしの、全力疾走……。
あぁナナ、横っ腹がもうゴホ限、界……けほ。

Miku

ナナチャーン ! !

Nana

はぁ……だ、だいぶ落ち着いてきました……。
それにしても、悠貴ちゃんは大丈夫でしょうか。

Miku

……ねぇ、ナナチャン。
悠貴チャンは本当に悩んでたのかな。

Nana

そうじゃなかったら逃げませんよ。
ごまかせないって思ったから、急いで出ていったんです。
悠貴ちゃん、素直ですから。

Miku

でも……水臭いにゃ !
隠したりしないで、みくたちに相談してくれればよかったのにっ。

Nana

それは、悩みごとを
VTRに撮られたくなかったからじゃないですか?

Miku

みくだって、なんでもかんでもカメラを回すわけじゃないよ !
デリカシーのないことは絶対しないにゃ !

Nana

そうですよね。
第一、準備している間に相談しておけば
カメラを回す必要もありませんし。

Miku

VTR以外に原因があるはずにゃ。
みくたちに、相談できないわけが !

Nana

とにかく、悠貴ちゃんとの会話を思い出しましょう !
ウサミンメモリー……検索、ピピピッ !

Miku

Pチャンに呼び出されて……。
お悩み相談をするって決めて……。
3人で準備をして……それから……。

Yuuki

『わぁ……楽しみですねっ ! 仮装かぁ……。
せっかくだし、張り切ってみようかなっ。えへへっ♪ 』

Yuuki

『ただでさえ、ずっとVTRに出てるんですから……
これくらいがちょうどいいですよねっ』

Miku
Nana

……あっ !
……あっ !

事務所

Yuuki

……はぁ。どうしよう……。
なんて言えばいいのかなぁ。

Yuuki

! ?

Kanako

あれ、悠貴ちゃん。
こんなところで何してるの?

Yuuki

ちょっと気持ちの整理をしてて……。
かな子さんこそ、どうしたんですか?

Kanako

みんなにお菓子を配ってたらなくなっちゃって。
補充しにきたの。

Kanako

悠貴ちゃん……。
もしかして、元気ない?

Yuuki

そんなことないですっ。
あ、いえ……本当は、そんなことあります。
ちょっとだけ。

Kanako

私にお手伝いできること、ある?

Yuuki

……大丈夫ですっ。
これは、私が自分でなんとかしなくちゃいけないことですからっ。

Kanako

そっか。どんなことで悩んでるのか分からないけど……。
きっと大丈夫だと思うよ。
だって……今日はハロウィンだから。

Yuuki

ハロウィンだから……?
どういう意味ですか?

Kanako

おかしな夜ってことっ。
あ、そうだ。キャンディあげるね。
さっき相談を受けてくれたお礼だよ。

Yuuki

は、はい……。
ありがとうございます。

Kanako

じゃあね、悠貴ちゃん !
また会場で会おうねっ。

Yuuki

ハロウィンは、おかしな夜だから大丈夫……。
なぞなぞかな。

Yuuki

あ、かな子さんですか?
何か忘れて……。

Yuuki

えっ。

Nana

悠貴ちゃん、いませんかー?
あぁ~、どこに行っちゃったんでしょう。
ナナ、心配です……。

Nana

……はいっ?

Miku

どうしたの、ナナチャン。
ヘンな声出して。

Nana

向こうっ !
今さっき向こうの通路を、悠貴ちゃんが走っていきましたっ !
カボチャをかぶった変な人と一緒に !

Miku

カボチャ頭の変な人って、
どう考えてもアヤシイ人じゃない !
もしかしたら、パーティーに紛れ込んだ不審者かもしれないにゃ !

Nana

た、たたたた大変ですっ !
こうしちゃいられません !
急いで後を……。

Nana

あうっ。

Miku

ナナチャン?

Nana

きゅ、急に動いたから……。
あ、足が……つっちゃい、まし、た……。

Miku

ナナチャーン ! !

Chapter 5[edit]

心のランタンに火をつけて

カボチャ頭から「心のランタンを掲げてごらん」と
アドバイスされた悠貴は、みくと菜々に仮装をして
ハロウィンを思いきり楽しみたいと悩みを相談する。
『問題ない』と言う菜々と、『やっちゃえ』と言う
みくに悠貴が選んだ答えはトリックアンドトリート !
可愛い魔女っ子へと変身するのだった。

'

中庭

Yuuki

あのっ。
そのカボチャにマントって……
プロデューサーさん、ですよね?

迷子のジャックです

Yuuki

迷子のジャックさんですか。
ふふっ、分かりましたっ。

Yuuki

……ジャックさん。
私、ワガママなんです。

Yuuki

アイドルのお仕事が嫌なわけじゃないんです。
でも、お仕事を忘れて
パーティーを思い切り楽しみたかったって気持ちもあって……。

Yuuki

そんな、どっちつかずな考えを
菜々さんたちには知られたくなかったんです。
だから、つい逃げ出しちゃって……。

Yuuki

自分のワガママで、どこにも行けない……。
私もジャックさんと一緒ですね。

P

私の持っているランタンと
君の持ってるランタンは違いますよ。

Yuuki

私、ランタンなんて持ってませんよ?

君の心にあります

Yuuki

心の……ランタン?

P

勇気を出して、そのランタンを掲げてごらんなさい。
そうすれば、きっと君なら分かるはずです。

Nana
Miku

悠貴ちゃん !
悠貴チャン !

Yuuki

はっ ! 菜々さん、みくさんっ !

Miku

ようやく追いついたよ、
怪我はない?

Nana

うちの可愛い悠貴ちゃんを連れ出すなんて、いい根性してますね。
ウサミン星に代わってお仕置き……
あれ? その着こなしはどこかで見たような。

Miku

ん~……。あっ、Pチャン ! ?
もー、びっくりさせるなんて人が悪いにゃ~。

Yuuki

…………。

ジャックはひとりで
十分ですよ

Yuuki

プロ……ジャックさん。
はい。分かりましたっ。

Yuuki

……菜々さんっ ! みくさんっ !
突然いなくなったりして、すみませんでしたっ !

Nana

謝らないでください !
むしろ、謝るのはこっちのほうなんですからっ。

Miku

そうにゃ。
悠貴チャンの気持ちも考えないで、
みくたちが余計なこと言ったから……。

Yuuki

もしかして……
私がどんなことに悩んでたのかご存じなんですかっ?

Nana

なんとなくですけどね。
多分、そうじゃないかなって話してたんです。

Miku

今日のみくたちは、お悩み相談のエキスパートだからねっ。
……まぁ、気付くのに時間はかかっちゃったけど。

Yuuki

(心のランタンを掲げたら……。)

Yuuki

あのっ !
私の相談を聞いてもらってもいいですかっ?

Yuuki

さっきまで相談を受ける側だったから、
おかしいかもしれないんですけど……。
でも、おふたりに聞いてほしいんですっ !

Nana

もちろんですよ。
ナナたちからもお願いします。
悠貴ちゃんの力にならせてくださいっ。

Miku

問題なんて、なんにもないにゃ !
だってハロウィンは、おかしなことが起きるおかしな夜だもんっ。
っていうか、むしろ……。

Nana

パーティー的にも番組的にも……。

Miku

おいしくなるから大丈夫っ !

ハロウィンパーティー会場

Kanako

アナタのお悩みトリックオアトリート。
事情により急きょ代役を頼まれました、三村かな子ですっ。
そして、今回の相談者は……?

Yuuki

乙倉悠貴ですっ !
よろしくお願いしますっ。

Kanako

よろしくお願いします。
さっそく、悠貴ちゃんのお悩みを聞かせてもらってもいいかな?

Yuuki

はいっ !
実は私……もっと可愛い仮装がしたかったんですっ !

Yuuki

せっかくのパーティーだから、
いつもなら恥ずかしくてできない格好をしたいなって、
ずっと考えてましたっ !

Yuuki

まだお仕事の途中ですけど……
今から、思いっきり弾けちゃってもいいでしょうかっ?

Kanako

お悩みを聞かせてくれてありがとう。
それじゃ菜々ちゃん、みくちゃん。
ご意見をどうぞっ。

Nana

『まったく問題ありません』 !

Miku

『思い切ってやっちゃうにゃ』 !

Kanako

これは難しいですねっ。
どちらも同じ意見のように聞こえます。
悠貴ちゃんはどちらを選ぶのでしょうかっ。アナタのお悩みっ !

Miku
Nana

トリックオアトリート !
トリックオアトリート !

Yuuki

……決めましたっ !
私の答えは……っ !

Yuuki

トリックアンドトリートですっ !

Yuuki

えへへっ、どうですかっ?
魔女っ子悠貴ですよ !
えへへっ♪

Miku

よく似合ってるよ、悠貴チャン !
ちょっとクルクルって回ってみて !

Yuuki

こうですか?
クルクル~っ。

Nana

いやー、可愛いですねぇ。
それにしても、ナナの衣装が
こんな形で役立つとは思いませんでした。

Nana

これもハロウィンのなせるわざ、ってことでしょうか。

Miku

みんなー、お待たせにゃー !
お悩み相談再開するよーっ !

Nana

パーティーはまだまだこれからですっ。
最後まで盛り上がっていきましょう !

Yuuki

生まれ変わった私の力で、どんなお悩みも受け止めてみせますっ !
それでは、改めまして……。
ハロウィン限定、一夜限りのお悩み相談っ !

Yuuki
Nana
Miku

アナタのお悩みトリックオアトリート~ !

Ending[edit]

The road is lit by lanterns

パーティーを終え今日を振り返る3人。心のランタンの
灯りはまだ小さいが、同じ灯りを持つ人がいれば光が
戻る気がすると言う悠貴に、まるで灯りのおすそ分け
だと言う菜々と、そうして競い頼り合ってアイドルの
道を照らすのだと言うみく。どんな暗闇でも、3人の
心のランタンがある限り迷うことはないだろう。

'

事務所

Miku

では、改めまして……。
VTRの企画撮影及びパーティーの余興 !
ならびに番組収録、お疲れ様でしたっ !

Miku

かんぱーい !

Nana
Yuuki

かんぱーい !
かんぱーい !

Nana

ぐびぐびぐび……ぷはーっ !
いやー、一仕事のあとの一杯は格別ですねっ !

Miku

あっははは。
ナナチャン、ビール飲んだオジサンみたいになってるにゃ !

Nana

や、やだなぁ、みくちゃん !
お酒なんて飲めるはずないじゃないですかぁ。
だって、ナナは未成年ですからっ。キャハ☆

Yuuki

……やっぱり、おふたりはすごいですっ。

Yuuki

VTRを撮っているときも番組の収録をしているときも、
お仕事じゃないときも、
お話が上手で頼りになって……。

Yuuki

悩んでばっかりの私とは、全然違うなぁって。

Nana

そんなことありませんよ。
ナナたちも、悠貴ちゃんと同じです。

Miku

先が見えなくて、迷って、悩んで……。
それで、こうしてここまで来てるにゃ。

Nana

頼りになるのは、自分の夢や希望だけで……。
それだって、不安な時には消え入りそうになります。

Miku

うん。
だけどね、今のみくたちは知ってるから。
不安なときでもひとりぼっちじゃないんだって。

Nana

だから、迷っても心細くはないんです。
でも、そのことは……
きっと悠貴ちゃんも分かってるんじゃないですか?

Yuuki

……はい。

Yuuki

私の心のランタンの灯りは、
まだまだ小さくて、ちょっとしたことでも
弱くなっちゃいます。

Yuuki

でもっ、近くに同じような灯りを持つ人がいるって分かったら
それだけで、ランタンには光が戻ってくるって……。
そんな気がするんです。

Nana

まるで灯りのおすそ分けですね。

Miku

時には競い合い、時には頼り合う。
そうやって、みくたちはアイドルの道を照らしていくのにゃ !

Yuuki

はいっ !

Nana

そうそう。
灯りといえば、VTRの悠貴ちゃんは輝いてましたね !

Miku

うんうん !
悠貴チャンの変身は一番の盛り上がりだったにゃ !

Yuuki

そうですか?
えへへっ♪

Nana

そうですよ !
そもそもナナが同じ衣装を着たときだって、
あそこまでは盛り上がらなかったですから !

Miku

みくでもそうにゃ !
みくだったらねこみみつけちゃうから、
意外性がないって言われちゃうかも !

Yuuki

おふたりとも……?

Nana

いやー……。
本当に悠貴ちゃんは可愛くて素直で…………。
若くて……。

Yuuki

若いって……
年齢は、菜々さんとそんなに変わらないですよっ?

Miku

収録の時も「相変わらずねこみみだねー」っていじられたし……。
変化、求められてるのかも……。
何か新しいことを考えないとダメなのかにゃ……。

Nana
Miku

…………はぁ。
…………はぁ。

Yuuki

ど、どうしよう……っ。
急に、おふたりのランタンの灯りが弱く…… !

Yuuki

こんなときはどうしたら……。
えっと、えーっと……は ! プロデューサーさーん !
どこにいますかーっ ! 助けてくださ~いっ !