Cogito ergo sum
Cogito ergo sum[edit]
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Cogito ergo sum |
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――きっかけは一通の手紙。それまで己と他者の間に、 |
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スタジオ |
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Asuka |
やれやれ。ボクにこんな仕事がやってくるとはね。 まぁ、ボクみたいな人間には、こんな企画のオファーが くるというのも、また当然のことか……。 |
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??? |
カメラ回しまーす。 |
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Asuka |
なっ、お、おほん。空気の読めないスタッフだな……。 |
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??? |
5、4、3、2…… ! |
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Asuka |
やぁ。視聴者のみんな。ボクはアスカ。二宮飛鳥だ。 |
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Asuka |
先日、ボクのファンから、とある手紙をもらったよ。 「もっと飛鳥ちゃんのことを理解したいです」 手紙には、そう書かれていた。……あぁ、応援ありがとう。 |
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Asuka |
ボクを理解したい、その感覚は……理解らないでもない。 ボクにも経験があるよ。 他のアイドル、他の人に興味をもち、問いを重ねたことが。 |
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Asuka |
他者に興味を持つ……それは人が自己と他者のあいだ ――あぁ、それは社会と呼ばれるが―― ボクらが其処で生きる動物である以上、逃れられないサガだろう。 |
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Asuka |
だけど、考えてみてもほしい。 いったい、何を理解したら理解ったといえるのだろう? ボクが思うに……それは、きっとエゴだ。自己満足だよ。 |
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Asuka |
ボクと話して……例え1時間、いや、1分でも、 あるいは話すことなくプロフィールをみただけでも、 ボクのことを理解したと思えて、満足するときがきたら? |
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Asuka |
それが理解した、ということになるんだろう。 だが、それはボクそのものを捉えているわけじゃない。 ボクの輪郭をキミたちの心の中に描き出しただけのこと。 |
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Asuka |
それに、あいにくと…… ボクはボク自身を説明してあげるような優しいヤツではない。 そんなに従順じゃないのさ。お行儀の良い飼い犬じゃあないんだ。 |
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Asuka |
そう、例えるならボクは……荒野で佇むオオカミ。 あるいは虚空を切り裂くように飛ぶ、猛禽のような…… フッフフ。飛ぶ鳥だけに、なんて、前世代のジョークみたいだね。 |
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??? |
まいてまいてー。 |
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Asuka |
ん……おっと。つい、ボクとしたことが語りすぎてしまった。 何事も過ぎるのはよくない。 前書きが長すぎては、頁をめくる興も削がれるというもの。 |
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Asuka |
今日はボクに繋がるピースをキミたちにみてもらおう。 ボクと誰かとの会話。そこにボクが共鳴するなにかがある。 そこから何を感じるか……解釈はキミたちの仕事だ。 |
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Asuka |
言葉通り受け取るもいいし、言葉の裏を勘ぐるもいい。 それは自由だ。そんな自由が与えられた僥倖に感謝してくれよ。 ボクもそこから響き合い、起こる化学変化を楽しみにしている。 |
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Asuka |
そんなわけで……ASUKA's VOICE スタートだ。 |
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??? |
……はーい。おっけーでーす。 |
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Asuka |
どうだったかな。 いや、感想をキミに聞くのは可笑しいか。 |
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??? |
うん。だってアタシ、今日はカメラマンだもんね。 |
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Asuka |
……なぜ相手役がキミなんだい。フレデリカ? |
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Frederica |
んー、わかんないけど、アタシはカメラ向けるの、好きだよー。 向けられるのも好きだけどねー。 |
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Asuka |
そうか。……なら、いいが。 まったく……。 |
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事務所 中庭 |
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Asuka |
で……今日はボクに興味がある人とボクが喋るだけ、 そんな企画と聞いているが……本当にそれだけか? この事務所のことだから、なにか余計なことを……。 |
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Frederica |
んー、知らないよー。ちなみに今も、回ってまーす。 予備のテープとバッテリーもたーっくさん。 いーっぱいおしゃべりできちゃうね。 |
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Asuka |
……フム。 アイドルがただ駄弁るだけの映像など、制作側の怠慢じゃないか。 もっと企画に脳みそを使うべきだと思うけどね。 |
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Asuka |
それとも、これがドキュメンタリーとでもいいたいのか? ボクという像を描き出すには、強く光を照らさなければ 影を描き出されることもないだろうが……。 |
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Frederica |
んー、よくわかんないけどー、 アタシはアスカちゃんがしゃべってるところ、見たいよ? あ、アタシとおしゃべりしてこのテープ全部使う? |
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Asuka |
……いや、それは遠慮しておこうかな。 キミの評価ではなく、一般的な話を聞きたかったんだが…… まぁ、いいか。 |
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Asuka |
だが、キミと企画に対する意見を交わしあったところで だいたい視聴者に届けられる内容にはなりえないだろうから…… ここはカットだね。残念ながら今この瞬間は無駄な尺だ。 |
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Frederica |
ムダかどうかはー、編集する人が決めるとしてー。 今日はアスカちゃんが楽しいって思える日にしたいなー。 |
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Asuka |
……フム。まぁ、それもそうだな。 今日はボクが主役なのだから。 |
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Frederica |
そうだよっ ! よっ ! 主役~ ! ひゅーひゅー。 |
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Asuka |
……その面倒くさい煽りをやめてくれると、 今日は幾ばくか過ごしやすい気がするよ……フレデリカ。 |
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Asuka |
だが、企画を一切説明されていない主役というのは…… まるで、裸の王様だな。 |
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Frederica |
んー、裸の王様っていうより、 服を着たプリンセスだね ! あ、カメラは回してるから、適度なタイミングでドヤ顔してねー。 |
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Asuka |
それは、もはや王様でもプリンセスでもなく、 ただの道化じゃないか……。 |
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Frederica |
はーい、着いたよー。どぞどぞー。 よっ、王様、姫様、飛鳥様ー ! |
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Asuka |
……やりづらいな。 ふぅ……ここで誰かがボクを待っていると? さて、鬼が出るか蛇が出るか……。 |
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Yoshino |
飛鳥さん、お待ちしておりましてー。 わたくし、依田は芳乃と申しましてー。 今日は、お時間をいただきー、感謝感謝ですねー。 |
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Asuka |
へぇ。意外だな。ボクと喋りたい人が来るというからには、 もっとクールな人か、頭のネジが外れた人かと……。 |
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Yoshino |
うふふー。わたくしは、そのどちらでもないかと思いますがー。 飛鳥さんと深くお話ししたことがありませんでしたからー、 今日はお話しできることを、楽しみにして参りましたー。 |
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Asuka |
あぁ、嬉しいよ、芳乃。よろしく。 意外で、驚いたけどね。人生に適度なサプライズは必要、か。 で、ボクと話したいっていうからには、なにか聞きたいことでも? |
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Yoshino |
えぇー。そなたの言霊を、視てさしあげようかとー。 |
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Asuka |
言霊? 視る? オカルトのたぐいは嫌いじゃないが、 あいにくと、信奉者というわけではないんだが……。 |
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Yoshino |
おかるとでは、ないのですよー。 飛鳥さんのなかにー、どんな言葉が潜んでいるかー。 どんな言霊に守られているかを、見つけたいのですー。 |
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Asuka |
そうかい? それで、その言霊とやらを見つけて、どうなるんだい? ボク自身になにか影響があるとでも? |
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Yoshino |
もともと飛鳥さんのなかにあるものですからー、 飛鳥さんがなにか変わることは、ないかもしれませんねー。 でもー、飛鳥さんを見ている人の見方は、変わるかもー。 |
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Asuka |
なるほど。それは、今回の企画意図にはちょうど良い。 で……どうすればいいんだ? このまま喋っていればいいのかい? |
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Yoshino |
飛鳥さん、手を出してくださいー。 |
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Asuka |
手を? ……フム。まぁ、いいが。 言霊というのは手相に表れるのか。 ずいぶんと、意外なアプローチだな……。 |
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Yoshino |
いえー。 わたくしが、飛鳥さんとお手々を繋ぎたかっただけでしてー。 |
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Asuka |
……そ、そうか。 キミのテンポは嫌いじゃないが、 ボクの波長となかなかシンクロしないな……。 |
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Yoshino |
ふむー。あぁー、やはりー。 飛鳥さんは、『線』ですねー。 |
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Asuka |
……は? |
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Yoshino |
『線』とは、こちらと、そちらを隔てるものー。 あの世とこの世を隔てるものでありー、わたしとあなたを隔て、 白と黒を隔て、敵と味方を隔て、分別をつけるものでしてー。 |
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Yoshino |
飛鳥さんはー、己の中に線を持っているのでしょうー。 ゆえに、線を持つ者に惹かれー、また相容れず、焦がれる。 常に己のそれを、確固たるものとしたいと思っていましてー。 |
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Yoshino |
ですがー、自然界には、直線はあまり存在しませんねー。 日差しも風も波も木々も草花も、やわらかなものー。 だから、その線の正しさには、囚われぬのがよいでしょうー。 |
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Asuka |
……フム。そうか。なるほど。 |
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Frederica |
アスカちゃん、もっとイイ感じのコメントがほしいなー? |
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Asuka |
あぁ、なんだ。驚いたな。ボクの精神分析でもしたのか? ここまでの会話から心理テストでも仕掛けられていたか? いや、その手にポリグラフを見る装置でも仕込んでいた? |
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Yoshino |
わたくしはー、なにもしていませぬよー。 ただ、飛鳥さんのこころを重ねただけのことー。 |
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Asuka |
だろうな。キミはきっとなにか……ただただ水鏡のように、 ボクを映しただけなんだろう。キミの云う『線』とやら、 間違っているとは思わないよ。むしろ、ボクをよく捉えている。 |
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Yoshino |
『線』はいわば、楽器に張られた弦のようなものー。 爪弾けば、よい音を鳴らすでしょうー。 そして、近くに響く音があれば、弦も共鳴するものー。 |
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Asuka |
あぁ……シンパサイザーか。ボクの中にある概念と一致する。 言葉の選び方は全く違うし、考え方も違うが……不思議だね。 キミの言葉はボクを捉えた。 |
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Asuka |
なぜかな……キミはとらえどころがない。 いつものボクなら、そんな不定形なモノは快くはないんだが…… こうして言葉を交わしていると……悪くはないね。 |
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Yoshino |
うふふー。 わたくしもー、飛鳥さんのことを知れて、嬉しく思いますー。 今日のこの機会をくださったことに、感謝をー。 |
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Asuka |
……フム。この企画、想定したよりも、悪くはないな。 誰かと話すことで、ボクも見えるモノがあるとは。 ……面白い。 |
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街中 |
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Asuka |
それで、次は誰が待っているんだい? いきなりフレデリカ、次は芳乃。 次に誰が出てきても、驚きはしないよ。 |
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Frederica |
んーとねー、次の子はアスカちゃんと近い子だよー。ほら ! |
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Mirei |
よッ。遅かったじゃないか。アスカ ! |
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Asuka |
あぁ、美玲か。近い……なるほどな。 キミが待っているということは…… ボクと話したいというのは、美玲、キミか? |
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Mirei |
その通りだッ ! まぁ、話したいっていうか、今日はいろんなところに つきあってもらおうかなって思って ! |
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Asuka |
そうか。趣向を変えてきたね。 ボクも、ここにくるまでにすこし喋り疲れたところなんだ。 ちょっとは刺激的な展開を期待したいね。 |
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Mirei |
もちろんだ ! ウチに任せておけ ! ふん、じゃあ、いくぞッ ! |
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Mirei |
まずはここで、服をみるんだ ! ウチはお気に入りのブランドがあるんだけど、アスカはどうだ? ファッションのこだわり、あるだろ? |
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Asuka |
あぁ、もちろん。けど、ボクは決まったルールは持たないよ。 そのときどきに必要な服を買って着る。 もちろん、ファッションにこだわりはあるけどね。 |
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Mirei |
ふーん。それって、なんか理由あるのか? |
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Asuka |
べつに……ルールに縛られすぎるのは、ボクらしくない。 そう思っているから、自分のルールすら支配するのさ。 しかし……キミの着ているブランドも、悪くはないね。 |
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Mirei |
おぉ ! そうか ! ? 興味あるか ! ? パンクでカッコイイんだけど、それだけじゃなくてカワイイんだ ! サイズ展開もイロイロあるし、オススメだぞ ! |
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Asuka |
けど……二宮飛鳥というキャラがあるから、 キミとのお揃いは勘弁願いたいが。フフッ。 |
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Frederica |
じゃあアタシが着よう ! |
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Asuka |
フレデリカ ! ? |
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Mirei |
おぉ ! いいぞ ! デビキャパーカーにするか? パンクなTシャツでもいいぞ ! フード付きマフラーとかもあるし ! |
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Frederica |
イヒヒー♪ |
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Asuka |
ちょ、ちょっと待て。 今日はボクが主役なハズだろ…… ! ? |
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Mirei |
じゃあ、アスカが着るかッ? |
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Asuka |
うっ……。 |
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Mirei |
なんかさー。 自分の顔をこういうところのポスターで見かけたりすると、 ヘンな感じ、しないか? |
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Asuka |
たしかにね。 まぁ、ボクはナルシシズムの側に立つ人間だから、 悪い気分はしないが。 |
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Mirei |
それに、ほら ! CDだって並んでさ。 アイドルにならなかったらCDなんて出さなかったと思わない? |
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Asuka |
まさしくその通りだ。 運命とはかくも不思議なモノだと思わされるよ。 けど……これもまた、悪い気分はしない。 |
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Mirei |
へぇ。アスカも、そういうので喜んだりするんだな ! |
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Asuka |
べつにボクは、ボクにまつわるどんなモノが 商品になったところで何とも思わないよ。 現代は資本主義で成り立っていて、ボクはアイドル経済の中心だ。 |
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Mirei |
ふーん? ……ホントか~? |
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Asuka |
本当だ。ボクはボクのコピーである商品には興味ないね。 だが……そうだな。親や友人、ファンたち、ボクを知る人が CDを手に嬉しそうにしているのは……悪くはない。 |
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Mirei |
へー…… ! アスカも、そういう人間っぽいところあったんだ……。 |
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Asuka |
……くっ。 ボクをなんだと思っていたんだ? |
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Asuka |
もうちょっと ! もうちょっとだ ! あとワンコインで獲れる ! この手の中に…… ! |
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Mirei |
アスカ、クレーンゲームにこんなにハマるなんて……。 やってみたかったけど独りでやるほどじゃなかったってこと? |
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Asuka |
欲しいモノを目の前においてボタンを叩かせる ! これはひどい装置だな ! まるでバナナを前にお預けを食らったサルのようだ ! アハハッ ! |
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Mirei |
自虐なのか? それ……。 |
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Frederica |
いやー、撮れ高バッチリだよー ! ふたりとも、お疲れさまー☆ |
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Mirei |
ふふッ。アスカの面白い画も撮れたしな ! あんなにクレーンゲームに熱中するなんて、思わなかったぞ ! |
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Asuka |
ファンサービスだよ、ファンサービス。 しかし、美玲とは近しいモノを感じるよ。ボクらはよく似ている。 今後も、また響き合うことがあるかもしれないな。 |
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Mirei |
そうか? へへ。ならこの話に乗ってよかったよ。 ま、ウチも楽しかったしな。へへ、ありがとッ ! 今度はまた事務所で会おう ! じゃあなッ ! |
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Asuka |
ふう。それで、今日の密着はこれで終わりかい? ドキュメンタリーに仕立て上げるには、 まだまだ内容が薄っぺらいんじゃないかと思うが……。 |
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Frederica |
ノンノン。 まだアスカちゃんが一番会いたい人と、 二番目に逢いたい人が残ってるよねー? |
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Asuka |
一番目と、二番目……? ボクは対人関係で 序列をつけるような人間じゃないつもりだが……。 外からはそう観測されているのか? |
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Frederica |
言葉のあやだよ、あや ! とりあえず、いってみよー ! |
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Asuka |
フム……? |
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公園 |
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Ranko |
空に帳が下り、光が蝋燭よりも弱くなりしとき…… 騎士は西方より来たる……。待ちわびていたわ。飛鳥。 |
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Asuka |
(夜遅くにわざわざ来てくれてありがとう ! 飛鳥ちゃん ! )蘭子……。待たせてしまったかい。 すまない。キミが居ると知っていたら急いだんだが……。 |
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Asuka |
……なるほど。 一番とみられたか二番とみられたか知らないが、納得の人選だ。 |
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Ranko |
馬車に乗って駆けつけた貴方に告げるのは心苦しいけれど…… 門が閉じるときが迫っているの。 |
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Asuka |
(せっかく来てくれたのに、 もう閉園時間が近いんですって。)フッフフ。関係ないよ。蘭子。 ボクらを遮るのは時間や距離ではない。 そんな些末な物理的干渉に負けやしないさ。 |
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Ranko |
えぇ。魂の輝く色が同じであれば? |
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Asuka |
あぁ。響き合うことだろう。 |
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Frederica |
ということで、仲睦まじいふたりでした。チャンチャン♪ |
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Ranko |
突然の《閉幕》 ! ? 勝手に終わらせないでくれ ! ? |
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Frederica |
だってふたりの会話、画面の下に ずーっとテロップ出しておかないと 視聴者のみんながわかんないよー。 |
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Asuka |
ボクとしては、それでも全く問題は無いのだが……。 |
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Frederica |
ファンの人は、ちょっと困るかなーって思うよー。 |
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Asuka |
フム。それも一理ある……。 |
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Ranko |
私たちを支えてくれる下僕たちに、 言葉を伝えるのも私たちの仕事。 |
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Asuka |
そうだな。ボクらはアイドルだからね。 カメラがないときはともかく…… いまはこの無機質な瞳に捕らえられている。 |
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Frederica |
はいはーい。撮ってるよー。 |
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Ranko |
飛鳥。 遊戯盤が開くときは、遠い巡りの先に待っているわ。 |
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Asuka |
(私たちが楽しむ機会は、いつかまた来るよね ! )そうだね。蘭子。 ボクらの惹かれあうココロが 次の世界の鍵へと導いてくれることだろう。きっと。 |
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Ranko |
ならば、そのときまで翼は休めていましょう。 |
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Asuka |
あぁ。きっと、いつか。必ず。 ボクらが共鳴し合うときは、いつか……。 つまり、視聴者のみんな。ここは退散だ。残念ながらね。 |
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事務所 |
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Asuka |
で……今日のロケはこれで終わりかい。 キミも一日密着とは、面倒な役目を請けたものだ。フレデリカ。 |
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Frederica |
ぜんぜん面倒じゃなかったよ。むしろ楽しかったよー♪ それに、アスカちゃんと遊んであげてねーって、 カナデちゃんとかシキちゃんとかに頼まれたし。 |
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Asuka |
フ~……やれやれ。 きっと彼女たちのことだ、言葉の内容は全く違っただろうけど。 彼女らに逢ったら、今度はボクが遊んであげなくちゃな。 |
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Frederica |
そのときはー、アタシもいっしょに遊んでね♪ |
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Asuka |
仕方ないな。2人も3人も同じだ。 まとめて面倒みてやるよ。 |
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Frederica |
でもー、これで終わりじゃないよ~。 ここからは、ひとりで行くのじゃ ! はい、カーメラ。いってらっしゃ~い。 |
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Asuka |
フム? |
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Asuka |
最後は……なんだ、プロデューサー、キミか。 ラスボスは何が待ち構えているのかと思って、 内心、穏やかじゃなかったよ。 |
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| 今日は 楽しかったかい? |
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Asuka |
そうだな……ユニークな面子だったな。 あぁ……そうか、今日の刺客たちはキミの差し金か。 よくも面白いヤツらを取りそろえたものだ。 |
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Asuka |
ボクとしたことが、ずいぶん多様なカラーのアイドル達と 言葉を交わし、共鳴しあってしまったよ。 だが、それによってまだまだ知らない自分を知った気もする。 |
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Asuka |
ボクがボクである証は、他者と比べて初めて観測できる。 だからこそ、ボクは自分のセカイに引きこもるのではなく、 誰かと言葉を交わさなければならないんだな。 |
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Asuka |
すべてはキミの掌の上、といったところか。 で……キミが最後に待ち構えているということは? とはいっても、だいたい想像はついているが……。 |
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| ステージに 立ってほしくてね |
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Asuka |
あぁ。そんなことだろうと思っていたよ。 ボクはプロデューサー、キミのアイドルだからね。 キミの望みを叶えるのもボクの仕事のうちさ。 |
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Asuka |
ボクはキミと響き合い、新たなるセカイを見つけた。 そしてキミ以外の人間とも関わり合い、さらに多くの 扉を開けるだろう。そして深化し、進化していく。 |
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Asuka |
成長し続けるボクに、これからも期待してくれ。 ボクも、ボクに期待したいからね。 じゃあ、言葉を交わすのはこれくらいにして……。 |
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Asuka |
――さぁ、往こうか。 |
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